ときのうたで、夜の読書会をひらきます。
宮沢賢治さんの著書を中心に、ご参加いただいた方のオススメ本もご紹介いただきながら、
ほっこりとしたシェアリングができたらと願っています。
どんな読書会になるかわかりませんが、この場で出会った方々と共にした時間が、
お互いの「すきとおったほんとうのたべものになることを」願っています。
『「注文の多い料理店」 序文
わたしたちは、氷砂糖をほしいくらいもたないでも、きれいにすきとおった風をたべ、
桃いろのうつくしい朝の日光をのむことができます。
またわたくしは、はたけや森の中で、ひどいぼろぼろのきものが、いちばんすばらしいびろうどや羅紗や、宝石いりのきものに、
かわっているのをたびたび見ました。
わたくしは、そういうきれいなたべものやきものをすきです。
こうれらのわたくしのおはなしは、みんな林や野はらや鉄道線路やらで、虹や月あかりからもらってきたのです。
ほんとうに、かしわばやしの青い夕方を、ひとりで通りかかったり、十一月の山の風のなかに、
ふるえながら立ったりしますと、もうどうしてもこんな気がしてしかたないのです。
ほんとうにもう、どうしてもこんなことがあるようでしかたないということを、わたくしはその通り書いたまでです。
ですから、これらのなかには、あなたのためになるところもあるでしょうし、ただそれっきりのところもあるでしょうが、
わたくしには、そのみわけがよくつきません。なんのことだか、わけのわからないところもあるでしょうが、
そんなところは、わたくしにもまた、わけがわからないのです。
けれども、わたくしは、これらのちいさなものがたりの幾きれかが、おしまい、
あなたのすきとおったほんとうのたべものになることを、どんなにねがうかわかりません。
大正十二年十二月二十日 宮沢賢治 』
日にち:2019年7月20日(土)
じかん:18:00~ ベジごはん
19:00~ 読書会(円になって坐ります)
21:00 終了予定
*ご宿泊希望の方は16:00にチェックインできます。
ないよう:「銀河鉄道の夜」(宮沢賢治著)、各自オススメ本
参加費:日帰り参加 2,000円 / 人 (夜ごはん・珈琲付)
宿泊参加 8,000円 / 人 (1泊2食・珈琲付)
お申込み・おといあわせ
暮らしの宿 ときのうた mail:megumi_natural@yahoo.co.jp